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社長

2016.01.01

NEXT FIVE YEARS~新年のご挨拶


新年明けましておめでとうございます。
旧年中は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
(株)モリ・エンタープライズ代表の森です。

さて、いよいよ新たな年がスタート致しました。
以前にもアナウンスさせていただきましたが、
弊社は昨年7月1日をもちまして、創業25周年を迎えることができました。
これも長きに渡り弊社を支えていただきましたお取引先様のおかげと改めて感謝しつつ、
いっそう皆さまの期待に応えるべく、気持ちも新たにして26年目を歩み始めております。

自社の商品やサービスのクオリティで社会や業界に貢献し、
働く社員に経済的な安定と将来への安心感を提供することが
会社代表として自分の果たすべき使命だと考えております。
そのためにはもちろん、会社の経営を永く健全なカタチで存続させていかねばなりません。
しかしながら、先行きが今ひとつ晴れ渡っていない日本経済の動向、
そして大きく様変わりをみせてきた冠婚葬祭マーケットの現況そして今後をふまえますと
あまりに遠くを見つめるばかりでは、肝心の足下をすくわれてしまいがちです。
ですので、やや短期的なスパンや描き易い近未来に視点を置き、
たとえば5年後の会社の有り様を具体的にイメージすることで
まずはそこへ向けて着実に歩を進めていきたいと考えております。
5年後の2020年には、私が代表という立場になってからちょうど10年を数え、
弊社は創業30周年という新たな節目を迎えます。
そして、ご存知のように、その年は東京オリンピックが開催される年でもあります。
思えば、前回の東京オリンピックの年に生まれた私が、今、会社代表の端くれとして立ち、
そして新たなオリンピックの年に自分の会社が大きな節目を迎える、という巡り合わせになるわけです。
日本中が沸き立っているだろうその時に、私の会社も熱い会社として活躍できているか否か。
自分が思い描いている会社の姿で、社会に対してプレゼンスを発揮できているか否か。
これまで経営者として積み重ねてきたことの成果、もっと大袈裟に言えば、
これまで自分の生きてきた証をその時問われるかのような気がして、今から身が引き締まる思いでいます。
長いようで短いこの5年、先達の皆さまのご厚誼を賜りながら、
自分自身と会社の研鑽を怠らず、描いている会社の未来図を現実のものとすべく、
日々精進していきたいと思っております。

皆様に於かれましても、昨年以上に飛躍の年になりますように。
本年も株式会社モリ・エンタープライズをどうぞ宜しくお願い致します。


株式会社モリ・エンタープライズ
代表 森 洋一

2015.06.15

The "OKONOMI-GAESHI" Start up!


こんにちは。
株式会社モリ・エンタープライズ代表の森です。

先週8、9日に開催されました<フューネラルビジネスフェア2015>、
お忙しい中、弊社ブースにお立ち寄りくださいましたお客様、
大変ありがとうございました。
弊社商品をご紹介いただくことができ、また貴重なご意見・アドバイスを頂戴し、
私どもにとって、とても実りのある2日間でした。


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今回のブースでは、弊社の即返しの新サービス”お好み返し”こと
『プレミアム・チョイス ギフトカタログ』にフォーカスを当て
そのメリットをご紹介させていただきました。


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サービス内容を判り易いようにマンガで表現してみましたが、
いかがでしたでしょうか?
会場内で、ちょっと浮いている感がありましたね(笑)


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これまでの即返しの返礼品とは異なり、
会葬者様がご自身で嗜好に合ったアイテムをお選びいただくことができ、
葬儀社さまにとっても、業務の簡素化やさまざまなメリットのある
システムだと考えております。
詳しくは、特設ページをご覧下さい → 特設ページはこちら
ご要望・ご質問など、なんなりとお問い合わせいただけましたら幸いです。


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これからも、葬儀社さま、喪主さま、会葬者さま、各々にとって
価値のある葬儀ギフトをご提案してまいります。
今後とも、株式会社モリ・エンタープライズをどうぞ宜しくお願い致します。

それでは、また来年のフューネラルフェアでお会いしましょう。

株式会社モリ・エンタープライズ
代表 森 洋一


2015.02.16

Let's Go Crazy


こんにちは。
(株)モリ・エンタープライズ代表の森です。

私が大学生の頃、大好きだったカリスマ・ロックスター、Prince。
ヌメヌメとなんだか爬虫類チックなビジュアル(笑)に、
見た目とウラハラな(失礼)高い音楽性で一世を風靡したミュージシャンですネ。

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80年代半ば、彼の全盛期を代表する一曲が、”♪Let' Go Crazy”。
この曲を耳にすると、今でも青春時代が鮮やかに甦ります(笑)
・・・おっと、今回のブログのテーマは、Princeではありませんでした。
前回アップしました幕末の思想家吉田松陰のお話の続き、
彼が弟子たちに残した『言葉』について書いてみたいと思うのです。なのに、なぜにPrince???
実はその『言葉』というのが、意味するところ、この曲のタイトルと同じ「Let' Go Crazy」なのですね。
もちろん松蔭先生が三味線をペケペケつま弾きつつ、♪レッツ・ゴー・クレイジィィィィ~!と
甲高い声でシャウトしたわけではありません、念のため(笑)

彼が愛弟子たちに投げかけた言葉、
それは、『諸君、狂いたまえ』。

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吉田松陰は学者であり思想家ですから、実にたくさんの言葉や句を残しています。
有名どころの一例をあげれば、

「死して不朽の見込みあらばいつでも死ぬべし。
生きて大業の見込みあらばいつでも生くべし。」

~死ぬことによって後世に残る志が成就できるならば、いつでも死ぬべきだ。
生きていることで大きな志が達成できるのならば、どんなことをしても生き延びるべきだ。

「至誠にして動かざるものは、未だこれ有らざるなり。」
~誠心誠意を尽くして事にあたれば、どんな難局でも必ず動かすことができる。
もし状況が打開できないとすれば、まだ自分の誠意が足りないからだ。

「夢なき者に理想なし、理想なき者に計画なし、計画なき者に実行なし、
実行なき者に成功なし。故に、夢なき者に成功なし」

~読んでの通り。

「身はたとひ 武蔵の野辺に朽ちぬとも 留め置かまし 大和魂」
~自分の命がこの武蔵野のどこかで終えることになっても、自分の志だけは永遠に留めておきたい。

最後の句は、処刑前日に牢獄の中で詠んだ辞世の句とされています。
自分の生死など度外視した、狂おしいまでの情熱がひしひしと伝わってきます。
そしてこの言葉通り、彼の肉体は滅んでも彼の魂は弟子たちに受け継がれ、
のちに見事な花を咲かせたのは、歴史の示す通り。
彼の残した言葉はどれも意味深く、心に留めておきたい格言ばかりなのですが、
やはりその生き様を鮮やかに象徴し、残された者たちにひときわ強い影響を与えたのは、
前述の強烈なメッセージ、『諸君、狂いたまえ』ではないかと思います。

『狂う』とは、どういうことなのでしょう?
今日では、あまり良い印象のある言葉ではありませんね。
彼の言う『諸君、狂いたまえ』とは、なにも乱痴気騒ぎのような
ハチャメチャな行動をしろ、ということではありません。
『狂う』とは、現実や日常の枠にとらわれないで、自分の信念に従い行動すること。
一見非常識なことを、分別を忘れ、志に向かって大真面目に取り組んでいくこと。
常識にとらわれていては、大きな改革は成し遂げられない。
大志へがむしゃらに突き進むその姿や行動は、普通の人の目には『狂っている』と映るのでしょう。

「西洋の文化をこの目で見たい」という一心で、国禁を犯し、死を覚悟してまで
黒船に密航しようとした吉田松蔭は、確かに狂っていたのでしょう。
わずか80人足らずの兵で、2000人以上の正規軍相手に絶望的とも言える戦いを挑み、
長州藩統一の奇跡を成し遂げた高杉晋作※は、その時、狂っていたのでしょう。

Takasugi ※高杉晋作・・・松蔭の愛弟子。奇兵隊を創設し、長州藩を倒幕へ方向付けた、明治維新の立役者。

百姓出身で馬に乗ることすらままならない伊藤博文※が
誰も賛同者のいない高杉の挙兵に自分一人でも付いていく、と心に決めた時、
のちの立身出世が視野にあったわけがなく、それは狂った決断だったのでしょう。

Ito ※伊藤博文・・・松下村塾に学び、倒幕運動に参加。維新後は、初代総理大臣など歴任し、政治家として活躍。

松蔭の弟子たちは、『諸君、狂いたまえ』の教え通りに、信念に従い、
その常識破りの行動をもって日本の新しい扉を開く担い手となっていきました。

歴史を振り返れば、世の中の変革者には、常に『狂』があったのだと思います。
まさに『狂った』人々こそがそれまでの常識の殻を突き破り、
科学を、文化を、社会を、人間を、新しいステージへと押し上げてきました。

「ヒトは、猿から進化しただって? アンタ、狂ってるんじゃないの!」
「リンゴが木から落ちるのをずっと眺めているあの子は、頭がおかしいのかしら…」
「地球の方が宇宙をクルクル回ってる?そんなこと考えるお前がクルクルパーだよ(笑)」

そして、現代の変革者にも、松陰先生と似た言葉を残している人がいます。
2011年に亡くなったアップルの創業者にして偉大なCEO、スティーブ・ジョブズ氏です。

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彼が若者たちに残した有名なセリフ、”Stay foolish"をご存知でしょうか。
直訳すれば、『馬鹿であれ』ですね。
そう、松蔭先生のメッセージ、『諸君、狂いたまえ』を想起させませんか?
この言葉は、大学生に向けたスピーチの最後を結ぶフレーズなのですが
(正しくは、"Stay hungry, stay foolish."です)、
スピーチ全体から読み解くと、私はこのフレーズを、以下のように意訳しています。
「人の言うことや世の中の常識に惑わされず、自分の信じた道を往け。」

人が何かを始める時、それが新しいことである程、画期的なことである程、
既成概念や傍から見たらCrazyやFoolishと思われるのでしょう。
先入観や固定観念を打ち破り、自分の信念を貫き通せた者だけが、世の中を改革することができる。
真のイノベーターだった松陰先生やスティーブ・ジョブズ氏が到達し、
次代の若者たちに伝えたかった真理は、つまるところ、そう言うことだと思うのです。

「それは判るけど、世の中を改革するとか、そんな壮大なことって、自分には縁のない話だなぁ・・・」
なんて感じる人がほとんどだと思います。
そりゃそうですよね、たしかに。
日本という豊かで安定した国に暮らして、とくに政治家を目指しているわけでもないし、
みなさん、仕事に追われる毎日をクリアするのに一生懸命なのですから。
でも、そうした日々の仕事、そのやり方や取り組み方にだって、改革は必要ではないでしょうか。
「今までずっとこうしてきたから・・・」「こうやるように指導されたから・・・」
当たり前と思っている枠に捕らわれ過ぎていては、
社員としても企業としても、新たな発展の芽は育たないと思います。
同じことの繰り返しの業務だからこそ、もっと効率的な手法はないものか探ってみる。
馴れ合った仕事だからこそ、客観的な視点でやり方を今一度見つめ直してみる。
それまでの業務の常識を破ることで、画期的な成果が生まれることだってあると思うのです。
いままでの自分の仕事スタイルを変えることで、ひと回り成長することだってあると思うのです。
これまで同様の仕事ぶりからは、これまで同様の成果しか得られないのかも知れません。

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仕事の上での改革は、松蔭先生やその弟子たちが成し遂げた偉業に較べれば、
あまりに矮小な話に思えるかも知れませんね。
でも、回りの社員や上司から批判的な視線や否定的な言葉を浴びつつも、
自分の信念やアイデアを貫き通すのは、会社員として大きな勇気がいるし、
これを成功に導くのは、充分にチャレンジングなことだと思います。
その結果、日々の業務の流れに新しい潮流が生まれ、会社が少しでも改革・改善され、
業績の上で成果や進歩を得ることができたなら、それは素晴らしい。
社員の本懐、ここに極まれり、ですよ。
そんな事をアタマの片隅に置きながら日常の仕事に向き合ってみると、
見慣れたオフィスの風景がまた違って見えてくるかも知れません。

「日本の改革」が吉田松陰のライフワークだったとすれば、
私たちにとっては、今、取り組んでいる仕事こそが、まさにライフワークなのですから。

「Let' Go Crazy」。


株式会社モリ・エンタープライズ
代表 森 洋一

2015.01.30

The Master Shōin


こんにちは。
(株)モリ・エンタープライズ代表の森です。

若い頃から、歴史、とくに日本史が好きでした。
とりわけ幕末・維新の動乱から新政府が立ち上がり、明治~大正~昭和にかけて
日本という若い国が世界へ勇躍していく、いわゆる近代史に醍醐味を感じます。
その手の書籍はノンフィクション、伝記、小説を問わず読みあさり、
またこの時代を背景としたドラマや映画も随分観てきましたね。

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さて、そんな私が、今、楽しみにしているのが、日曜の夜、
この1月からはじまったNHKの大河ドラマ『花燃ゆ』です。
時代はドンズバの幕末から維新にかけて、舞台はこの頃、最も熱かった長州藩(現在の山口県)、
物語は、あの吉田松陰とその周辺の人物を描いた群像劇になっていくそうです。

吉田松陰といえば、幕末の思想家・兵学者であり、
明治維新の精神的指導者として広く知られている人物ですね。
そして、私にとっての歴史上No.1ヒーローであり、数多の長州志士たちの中で
不動のセンターといってもいい、あの高杉晋作の師にあたる人物です。

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松陰先生、こうして見ると、ずいぶん枯れた人物に見えますが、
たしか29歳の若さで亡くなっているんですよね・・・
老け顔だったのでしょうか(笑)

彼がその短い人生の中で、どんな志をもち、いかに行動し、そして何を残していったのか。
詳しくは、大河ドラマの影響でここのところ書店には関連書籍が沢山並んでいますので
是非ご一読をお勧めしますが、要約すれば、綻びを見せ始めた幕藩体制に危機感を募らせ、
<日本>という国そのもの、そしてその精神を守り続けるために自らアクションを起こし、
そして志に共鳴した多くの弟子たちを育てた生涯でした。
基本的には学者なのですが、座して書を学ぶと言うタイプではなく、
非常に行動的な人物だったようです。たとえば、知識を吸収するために、
当時は重い罪だった(死刑になることも)脱藩をしてまで地方に遊学したり、
鎖国まっただ中のこの時代にあって「先進国の文明をこの目で見たい」という熱情から、
来航したペリーの黒船に密航を企てたり(これ以前にもロシアの艦隊にも密航を計画しています)、
幕府の独裁政治に業を煮やし、なんと自ら老中暗殺を企てたり・・・
この件なんかは、弟子たちが逆に先生を諭し、あまりにアクティブな師を必死にひきとめています(笑)
純粋すぎるほどに実直な行動力から、何度も何度も牢獄に入れられ、
そして国を憂う熱い想いは幕府に通じることなく、ついには志半ばで処刑されてしまいます。

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そんな、よく言えば言行一致の行動派、悪く言えば突き抜けてクレイジーな過激派、
といった松陰先生ですが、彼の最大の偉業は、やはり、その志を受け継ぐ
多くの素晴らしい弟子たち、人物を育てた、という点につきると私は思います。
彼の私塾<松下村塾>は、倒幕や維新に功のあった志士たち、
そして明治新政府の中心となって、新しい日本という国家を牽引した多くの人物を輩出しています。
一例をあげれば、長州藩の尊王攘夷派の中心人物として高名な久坂玄瑞、
奇兵隊を組織し倒幕へと長州藩の舵を取った高杉晋作、のちの初代総理大臣伊藤博文、
日本軍閥の祖山県有朋、維新三傑のひとり木戸孝允も彼の教えを受けています。
まさにそうそうたる人物が松蔭の薫陶を受け、その志を継承し、彼の死後、
倒幕~維新~新国家設立・運営という、壮大なムーブメントの中心的存在として活躍していくのです。

さて、吉田松陰の生きざま、そして彼が育てた多くの弟子たちとの関係性は、
『人の上に立つ者はどうあるべきか』、『理想的な指導者・リーダー像』について考えさせてくれます。
私も一応肩書的には会社のトップということで社員たちを牽引する立場であり、
そして弊社のセクションごとには、部下を引っ張っていく役職・リーダー職がいます。
優れた部下を育てること、社員にやりがいをもたせる、ということ。
会社組織の中で上に立つ人間に課せられた、この重要な責務を達成するためのヒントが、
松陰先生と弟子たちとの人間関係のなかに垣間見えてきます。

まず、彼の生き方から学べるのは、『指導者こそ自らが真っ先にアクションを起こすべき』、ということ。
一般的に組織の中でそれなりのポジションに昇格してしまうと、
「動く」より「動かす」ことの方に注力してしまいがちです。
会社や上司からの指示を待つだけの『指示待ち社員』は困ったものですが、
自分では動かず、部下に指示するだけの『指示だけ上司』ではやはりダメでしょう。
まず自らが率先して行動すること。まず自らが難題にチャレンジしてみること。
その情熱的な姿は、きっと下の者たちに見られていて、良い影響を与えるはずですし、
自分で経験しなければ分からない、的確で説得力のある指示や指導力も発揮できるはずです。

逆に、自信に満ちたリーダーにありがちな、部下を自分の型に嵌め、
手綱をつけて強引に引っ張っていくようなやり方も、どうなのかなと思います。
『黙って俺の言う通りにしろ』的な豪快リーダーは一見頼もしいカンジもしますが、
組織として長い目で見れば、あまり褒められた上下関係ではないかも知れません。
もちろん力強いリーダーシップは必要なのですが、かと言って部下を自分のコマのように
動かすのではなく、部下たちに自分のアタマで考えさせ、自律的に行動させることが大切です。
イギリスの諺に、『馬を水辺に連れて行くことはできても、水を飲ませることはできない』
というものがあります。人は他者に機会を与えることはできるが、
それを実行するかどうかは本人のやる気次第、という意味ですね。
<松下村塾>は、先生が一方的に弟子に教えるスタイルではなく、先生が弟子と一緒に
意見を交わす場だったといいます。教師と生徒という立場ではなく、共に学ぶ同士として
平等な立場で接しました。門下生たちは、師の思想に触れ、師と問答を繰り返し、共に学んでいくうちに
その志は伝播し、いつしか自分のものとなり、やがて自らが行動を起こし、偉業を達成したのです。
成果を出すためには、本人たちのモチベーションを上げてやる気を起こさせること、
自律的な行動力を発揮させること、組織の中でそんな場を作ることが大事なのではないでしょうか。

そして最後のポイントは、部下をきちんと褒めていますか?、ということ。
松陰先生は、バツグンの「褒め上手」でした。自分とそう歳の差もない弟子たちに対して、
本人の前だけでなく、他人への手紙のなかでも何回も繰り返し褒めています。
それって、ちょっと褒め過ぎじゃないの、というくらいに(笑)
高杉晋作や久坂玄瑞に対しては、人物としてこれ以上はない程の賛辞を贈っていますし、
身分の低い出身で塾の末席にいた伊藤博文についてさえもちゃんと見ていて、
「将来なかなかの政治家になるだろう」などと予言にも似た言葉で賞賛しています。
それも通り一遍のお世辞じゃなく、その人の持ち味を活かした的確な言葉を用意しているかに思います。
「褒め上手は、育て上手」なんてよく言いますが、
これはなにも子育てだけでなく、大人を育てるにも大切な姿勢なのですね。
人は誰でも褒められればうれしい。それが、仕事のうえで上司からの言葉であれば、なおのこと。
褒められれば、それが自分への自信となり、栄養となり、次の仕事への活力となる。
しかしながら、日々の業務では、とかく失敗した場面での叱責の方が多くなりがちではないでしょうか。
もちろん、時として厳しい言葉を投げかけることも必要ですが、
やはりそれ以上に日頃から充分なお水をあげたいですよね。
その人なりの個性や長所をしっかりととらえて、良い点を伸ばすような褒め方をしたいものです。

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・・・いやぁ、それにしても人材を育成するというのは、なかなか難しいテーマです。
松蔭先生のやり方は、多分に彼自身のキャラクターによるところも多いとは思いますが、
弟子たちの素晴らしい成長を見れば、上記のようなポイントは真理のひとつなのかな、と感じます。
他人に厳しく自分に甘く、社員や部下への点数付けがとかく辛くなりがちな私としては、
自分でこうも書きながら、どれも耳が痒くなってくるような話しばかりです(笑)。
しかし、この偉大な先人の生き方・教え方をお手本に弊社の組織にもフィードバックして、
働く人それぞれが志をもち、自律的な行動力を存分に発揮できる会社にしていきたいものです。
会社の質は、イコール社員の質。
会社というものは、やっぱり<人>でできているわけですから。

次回は、松蔭先生が、弟子たちに残した『言葉』について書いてみたいと思います。

株式会社モリ・エンタープライズ
代表 森 洋一

2015.01.01

THE YEAR OF RE-BORN~新年のご挨拶


新年明けましておめでとうございます。
旧年中は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
(株)モリ・エンタープライズ代表の森です。

2015年が幕を開けましたが、本年は私どもにとって節目の年になります。
7月をもちまして、弊社は創業25周年を迎えます。
四半世紀という長い年月にわたり無事経営が存続できたのも
私ども自身の努力というよりも、なにより弊社を支えていただいた
お取引先様の恩恵と自覚し、深く感謝を申し上げます次第です。
さらに次の25年に向けて、気持ち新たに努力邁進して行く所存であります。

さて、統計によりますと、日本の中小企業の平均寿命というのは、23年だそうです。
短いと感じるか、意外と長いと捉えるか・・・
人間の一生というものは、幼少期にはじまり、少年期・青年期があり、壮年期を経て、
老年期を迎えるわけですが、企業の一生にも同じような推移があって、
会社がまだよちよち歩きの創業期、業績を伸ばして行く成長期、
そして安定期を経て、やがては衰退期を迎えるそうです。
このスパンが、平均23年ということでしょうか。

しかし、世間には30年、40年続いている会社は無数にありますし、
100年に及ぶ歴史を持つ企業だって、そう珍しいものでもありません。
平均寿命を越え、より長く存続するために重要なことは何なのでしょうか?

ビジネス書や経営の指南書を読み解きますと、以下のようなロジックが書かれていました。
会社が成長し経営が安定期に入った時に、ただその状況に甘んじているだけでは、
やがて衰退期を迎えてしまう。むしろ安定期だからこそ、何か大胆な事業革新を行うことで、
安定→衰退という流れを断ち切り、もう一度企業としての成長期を迎え直す、ということなのです。
思いきった業務拡張ですとか、新規事業への参入ですとか、画期的な新技術・新サービスの投入ですとか、
業種によってテーマは様々だと思いますが、要はこれまでとは少し違う新しいステージへ経営の舵を取る、
そして、その分野で新たな成長をめざし、成功を獲得し、新たな安定へと繋げてゆく。
こういったRE-BORN(生まれ変わり)を繰り返すことで、
会社はより強く、より長く存続していく可能性がある、というものです。
日本を代表するような大企業も、このような道を何度も歩んで今日の姿に至っているのだと思います。
人は成長期を繰り返すことはできませんが(肉体的には)、
会社は何度でも成長期を迎え直すことができるのですね。

弊社も25周年を機に、初心に還り、業務上で馴れ合いになってしまった部分を戒め、
なによりも先を見据え、私ども自身RE-BORNを迎えるべく、そのスタートとなる年にしたいです。
後日あらためてアナウンスさせていただきますが、
まずは弊社のコア・コンピタンス事業である葬儀返礼品、なかでも即返しの分野で、
今年より新たなサービスを展開する準備ができております。
先に述べたような、事業を革新するという程の仰々しいものではありませんが、
こちらを皮切りに次々と新しい商品・サービスに取り組んでいく予定です。
現況に甘んじることなく、つねにチャレンジャーの気概を忘れず、
新しいことに貪欲に立ち向かっていく、そんな姿勢を大切にしていきたいと思っております。

皆様に於かれましても、昨年以上に飛躍の年になりますように。
本年も株式会社モリ・エンタープライズをどうぞ宜しくお願い致します。

株式会社モリ・エンタープライズ
代表 森 洋一

2014.03.31

Here comes our New Catalogue & Products!


こんにちは。
(株)モリ・エンタープライズ代表の森です。
平素は弊社商品をご活用いただきまして誠にありがとうございます。

さて、4月1日よりの新税率導入に伴いまして、
<葬儀返礼品2014-2015年度新カタログ>が完成しましたのでお知らせいたします。
今回、ブランニューの2商品に加え、年度半ばに発表した商品数点を含めた
弊社のフルラインアップ・カタログになっております。

まずは、新商品『風雅』をご紹介いたします。
こちらは、紀州の最高級大粒梅干し6個と3種類のお茶を詰め合わせております。
梅干しは、紀州産の完熟梅干A級を使用、
4Lサイズ(25~30g)という、豪快な大きさの梅菓子です。
皮が薄く、果肉がとろけるほどの柔らかさ、そしてハチミツを加えて、
程よい酸味とまろやかな甘さがとけあった、これは絶品です。
一粒ひとつぶ丁寧に個包装されています。
お茶は、ほうじ茶・煎茶・抹茶入り玄米茶の3種類を5包づつ。
気軽にお手軽にお茶の時間を楽しんでいただきたいとの狙いから、
あえてティーバッグ式をチョイスしています。
お好みのお茶の香りを楽しみながら、お茶うけに高級和菓子のような梅を味わう。
和の風味を堪能できる、ほんとうに贅沢な返礼品です。

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さらにもうひとつの新商品『ティー&コーヒー・アンサンブル』、
こちらは、本格的ドリップコーヒー、フレーバー豊かな6種類の紅茶、
そして味わい深い3種類の緑茶をセットアップしました。
和と洋、お好みやその日その時の気分に合わせて自由にお楽しみ
いただける、まさにティータイムの決定版ともいうべき商品です。
当たり前のことながら、ご葬儀には不特定多数の方々が参列され、
その年齢や嗜好もさまざまです。
そういった観点からも、味のバリエーションの豊富な本商品は、
葬儀返礼品として価値があるのではないか、と考えております。

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以上、新商品2点をはじめ、自画自賛にはなりますが、他社にはない
こだわりぬいた弊社オリジナル商品を総覧する<2014-2015年度新カタログ>、
ぜひ手に取ってご評価いただきたいと願っております。
おりしも新消費税率による価格表記改正の必要性から、
葬儀社様、ギフト会社様におかれましては、返礼品カタログの改訂や
新カタログ導入をご検討されている時期かと思います。
選択肢のひとつとして、弊社カタログを末尾に加えていただければ幸いです。
ご一報いただけましたら、営業スタッフがカタログ、商品サンプル等を
ご提案にお伺いいたします。どうぞお気軽にお問合せください。

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株式会社モリ・エンタープライズ
代表 森 洋一

2014.01.06

More Horse Power!


新年明けましておめでとうございます。
旧年中は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
(株)モリ・エンタープライズ代表の森です。

昨年はアベノミクスの大胆な金融政策により景気も回復の動向を見せ、
2020年東京オリンピックの開催決定など、先行きの明るい話題に沸いた年だったかと思います。
その一方で、2014年は、4月に消費税増税が控えており、経済への悪影響が懸念されるところでもあります。
私どもが参入している葬儀市場、ブライダル市場など冠婚葬祭業界は、
比較的景気の影響を受けにくい業界とはよく言われます。
しかしながら、日本人の価値観の変化に合わせて、緩やかではありますが確実な変化を見せています。
弊社の主力である葬儀市場については、やはり10年前とは様相を大きく変えています。
葬儀の小規模化、低価格競争、そして葬儀スタイルの多様化~個性化。
超高齢化社会だからこそ、消費者の皆様が葬儀というものを身近に感じ、
興味や関心を抱くようになった表れかと思います。
こういった変化を敏感に受け止め、日々企業努力をされている取引先さまの
経営戦略の一助になるような商品を提供して参ることが私どもの使命です。
取引先企業とその先の顧客のニーズを的確にとらえ、
変化する価値観に足並み揃えた商品を今後も開発、提供してまいります。
まずは4月の消費税改定にあわせ、新カタログの導入と新商品のリリースを予定しております。

今年は午年。私どもはサラブレッドではなく一頭の駄馬ではありますが、
気持ちの上では駿馬のように今年一年を全力で駆け抜けてゆくやる気でいっぱいです。

皆様に於かれましても、昨年以上に飛躍の年になりますように。
本年も株式会社モリ・エンタープライズをどうぞ宜しくお願い致します。


株式会社モリ・エンタープライズ
代表 森 洋一

2013.06.25

BIG FISH

こんにちは。
(株)モリ・エンタープライズ代表の森です。

去る6月21日は、弊社の創業者であり、私の実父でもある森一男先代社長の命日でした。
父は20年にわたり会社代表を勤めておりましたが、
大腸癌を患い、3年あまりの闘病の末、健闘むなしく3年前に他界致しました。
享年77歳でした。

父を亡くしてから、その命日に私が必ず観る映画作品があります。
今回は、少し長くなりますが、このお話をさせていただきます。

その映画とは、ティム・バートン監督による2003年公開のアメリカ映画
『ビッグ・フィッシュ』という作品です。
私はこの監督の作品がどれも好きですべて観ていますし、
本作も公開の際には劇場へと足を運び、DVD化されるやすぐに購入しました。

これは、ジャーナリストの主人公ウィルと彼の父エドワードとの、父と息子の確執~和解の物語です。
ざっくりとですが、あらすじをお話ししましょう。
(これから観ようと思っている方、ネタバレありです)

高齢の父エドワードは、自らの人生をお伽話のように巧みに語って、聞く人を魅了する街の人気者です。
幼い頃未来を予見する魔女と出会った話、若き日に雲つく巨人と一緒に旅した話、
人を襲う森とその先にある美しい町の話、ベトナムからシャム双生児を救出した話、
一万本の水仙で丘を埋め尽くし、妻となる女性にプロポーズした話・・・

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どれも到底信じられないお話ばかりなのですが、
彼の冒険譚には夢が満ち、滋味のある語り口とあいまって、聞く人誰もが楽しい気分になりました。
息子ウィル自身も幼い頃は父の奇想天外な話が大好きだったのですが、
成長するにつれそれが作り話であることに気づき、
いつしか父の話を素直に聞けなくなり、不信感から数年来絶縁状態となっていたのでした。
ある日母親から、患っていた父の容態が悪化したとの報をうけ、実家へと向かいます。
エドワードは一日のほとんどをベッドで過ごしつつも、相変わらず愉快な思い出話ばかりを語ります。
ウィルは、そんなどうでもいい法螺話ではなく、もう先が長くない父の本当の姿、
父の真の人生を知りたいと葛藤するのです。
しかしそんな折、ひょんなことから、お伽話の中には真実が隠されていることに気づきます。
エドワードの語るお伽話は、すべてが荒唐無稽な作り話ではなかったのです。
そのまま話してもつまらないのが現実なら、面白く聞こえるよう再構成したり、
少しの嘘や誇張を入れて膨らませ、聞く人を幸せにしようじゃないか。
ほら吹きだと思っていた父は、実はそんな素晴らしい才能の持ち主だったことを知るのです。

間もなくエドワードの様態は急変、命の灯火が尽きようとするとき、
もはや口がきけなくなった父の枕元で、ウィルは父に代わり、
今度は彼自身が想像力の翼を広げ、父の物語の続きを豊かに創作して語って聞かせるのでした。

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エドワードの意識は息子の語る物語に同化し、再びお伽話の主人公となり、
美しいイマジネーションの中で安らかに永久の眠りにつくのです。
そして葬式の日、これまでエドワードの物語に登場した人々(彼によって誇張された、現実の人間です)が
一堂に集まり見送るシーンで、物語は静かに幕を下ろします。

エドワードの語る若き日のお伽話のような回想シーンは
ティム・バートンらしい色鮮やかで幻想的なビジュアルで描き出され、
老いた彼が病で死にゆく現実のシーンとドラマチックな対比を魅せています。
そして映画のエンディングに向かって、このふたつが見事に交錯してゆくのです。

では、なぜ私は父の命日にこの映画を観るのか。
父が好きな映画だったから、というわけではありません。
その理由は、エドワードという人物のキャラクター像、そして息子ウィルとの関係が、
亡父の人物像と、私との父子関係に重なる部分があるように思えるからなのです。

私の父もエドワードのように、話が愉快で上手な人でした。
とはいっても、映画のようなファンタジー溢れる冒険譚を話したわけではありませんが、
かなり「盛った」話をするのが得意で、他の人が話したらどうということの無い内容でも
彼が話すとドラマチックな広がりをみせ、聞く人を魅了しました。
誰も傷つけない嘘、とでもいうのでしょうか、たいそう物事を誇張して話す人で、
その江戸っ子気質の軽妙な語り口で、相手を楽しませることが好きでした。
お酒の席などでは、大きな声で滑舌よく話す父の回りには自然と人が集まり、
映画のエドワード同様、友人の多い人気者でした。

私も子供の頃は、父が話してくれる「物語」をワクワクして聞いていました。
その頃はまだ起業する以前のサラリーマンでしたが、
それでも父の語る大人の世界はとてもドラマチックで、
そこで活躍する彼はヒーローのようにカッコよい男に思えました。
しかし、物事の判別がしっかりつくような年齢になるにつれ、
話はだいぶ大げさに脚色されている部分も多いことを知るようになり、
いつしか「話半分」で聞くようになりました。
高校生にもなると、当時一介の会社員だった父がむしろ平凡な人間に思え、
大学に入り独り暮らしを始めた頃には、だいぶ疎遠になってしまいました。

その後父は会社を興し、私は全く別の業界に就職することになりました。
年に数回会う父はいつも若々しくエネルギッシュで、
サラリーマン時代以上に自信に満ち、経営の醍醐味と
自分の築いた会社がいかに素晴らしいかを饒舌に私に語りました。
話半分では聞いていましたが(笑)、会社員だった当時の自分には
事業経営の話はとても魅力的に響き、いつしか父の話に取り込まれるように
自分もそういった世界で活躍することをイメージするようになりました。
そして、高齢になった彼の薦めもあり、事業承継の決心を固め、この業界に身を投じました。
会社に飛び込んでみると、やはりいささか大きく語っていた部分も多いことを知るのですが(笑)
それでも、彼が人脈や知己を活かし会社の礎を築いたこと、
事業のシステムを構築し、経営を確かな軌道に乗せ、
社員たちに生活の基盤を与えていたことはまぎれも無い事実です。
とかくポジティブ・シンキングで、何事にも大言壮語しがちな父とは
会社の方向性や経営のあり方について、しばしぶつかっておりましたが、
同じ目標を共有した数年間は、振り返るとかけがえのない時間だったと思えます。
病に臥してからも会社の動向にはいつも気にかけ、
ベッドの上で社員から届けられる議事録につぶさに目を通していました。
もう一度会社に復帰することをモチベーションに闘病を続けました。

「お別れの会」には、700人以上もの方々にお集まりいただきました。
親交のあった多くの人から、私の知らない父の姿を聞くことができました。
ほんとうに沢山の人々に支えられ愛された、
少しの誇張もない、リアルな父の人生が、そこにありました。

父が手塩をかけて築いた経営基盤の上に、私は今、代表として立っています。
映画の終盤、息子ウィルが父エドワードになり変わり、お伽話を語り継いだように、
ある意味、私も父が創ったこの会社を継承し発展させてゆくことで、
亡き父の夢の続きを紡ぎ、彼の物語の続編を描いているようにも思えるのです。

そんな想いを抱きながら、命日の21日には、
もう何度も観直したこの作品を、あらためて鑑賞しました。
やっぱり、素敵な作品ですね。
ご覧になったことのない皆さまには、本当におすすめの映画です。

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株式会社モリ・エンタープライズ

代表 森洋一

2013.04.08

HOW TO SELL A 100 YEN COLA FOR 1000 YEN


こんにちは。
(株)モリ・エンタープライズ代表の森です。

弊社のように商品の卸・小売販売を主業務とする企業にとって、
どのような商品をどのような価格で売るべきか、ということは、
当然ながら、経営上最も重要なテーマのひとつだと思います。
今回のブログは、そんな、商品と価格にまつわるお話です。

コカコーラという商品は、皆さま、もちろんよくご存知ですね。
1本100円とか120円でどこででも買える商品です。
ディスカウントストアなどでは、それこそ1本あたり
50円とか60円で箱売りしていますよね。
値引きして売っている典型的な商品と言えるでしょう。
さて、その同じコーラを1000円で売ってお客さまを満足させる方法がある、
と言ったら驚かれるでしょうか。
何かスペシャルなコーラなんでしょ?
いえいえ、中身はその辺で売ってるコーラとまったく同じものです。
もしかして、オレオレ詐欺ならぬコラコラ詐欺ですかぁ?(笑)

どういうことかといいますと、一言で答えるなら、
『プロダクトセリング(製品を売る)』ではなく、
『バリューセリング(価値を売る)』をする、ということなのです。

「リッツ・カールトン」という超高級ホテルがありますね。
ここを訪れたある客が、ルームサービスに電話してコーラを頼みました。
「15分お待ちください」と言われ、しばし待っていると、
最適な温度に冷やされ、ライムと氷がついたこの上なく美味しい状態で、
シルバーの盆に載ったコーラがグラスで運ばれてきました。
それは、至福の一杯だったそうです。そして、値段は1035円。
「この美味しさなら、1035円は安い」とその人は思ったそうです。
同じように満足している顧客も多いことだろう、とも・・・

ディスカウントストアで売っているのは、
<コーラという液体そのもの>です。つまり、プロダクト(製品)。
同じモノがどこでも売っているので、客は値引きを求め、
売り手は他社と価格で競争せざるを得ない。こうした価格勝負の戦略は、
一部の大企業をのぞき、ほとんどの企業に明るい未来をもたらしません。
一方、リッツ・カールトンが売っているのは、
<心地よい環境で最高に美味しいコーラが飲めるという体験>です。これが、バリュー(価値)。
他では得られない体験なので、価格競争とは無縁の世界です。
そのかわり、とことんまでサービス向上をはかります。
なるほど、コーラという液体そのものではなく、
サービスという目に見えない価値を売っているわけですね。
つまり、同じ中身でも、そこに工夫を凝らし、サービスの質を高めれば、
価格競争に陥らずとも、顧客を満足させることができる。
他社より競争優位に立つためには、単に<価格を下げる>のではなく、
提供する商品の<価値を上げる>ことで勝負すべきだ、というお話なのです。
これはもちろんコーラに限らず、あらゆる商材に応用できる考え方なので、
皆さまのビジネスにも、なにかヒントになる部分があるのではないでしょうか。

・・・などと、わかったように書いておりますが、
この話は全部、最近読んだ本の受け売りです。(笑)
その本のタイトルはズバリ、『100円のコーラを1000円で売る方法』。
少し前に出版された、マーケティング戦略の入門書です。
ストーリー仕立てになっていて、ある企業の新人商品プランナーの主人公と
ベテランマーケッターが、さまざまなマーケティング理論を検証・駆使しながら
競合会社とシェア争いでしのぎを削っていく、という内容です。
マーケ関係の本は好きでよく読んでいますが、この本は理論をわかり易く噛み砕いて
ストーリーに組み込んでいて、単純に物語として読んでも面白いかと思います。
本屋さんで平積みされていたので、けっこう読まれているのかもしれません。
マーケティングやブランド戦略にご興味のある方は、ぜひご一読をお奨め致します。
ちなみに、続編で『100円のコーラを1000円で売る方法2』も出版されています。

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さて、弊社の主力商品は、葬儀返礼品です。
ラインアップのほとんどが、自社で企画し、食品・飲料メーカーと
コラボして開発した、いわばオンリー・ワン商品です。
メーカーから仕入れた製品、たとえば緑茶やコーヒーなどもそのまま提供するのではなく、
つねにひと手間加え、他の製品と組み合わせてリプロダクトしたり、
ギフトとして美しくパッケージングすることで、新たな価値を創出しています。

贈り手にとっては、故人への想いと会葬者への感謝の意を込めるにふさわしい商品であること。
貰い手にとっては、故人や贈り手に想いを馳せ、上質な時間を楽しめる商品であること。
そして、ご活用いただいている取引先さまにとっては、企業のサービスの質を高め、
顧客満足度を向上し、競合他社との差別化の一助となる商品であること。

まだまだ限られた数の弊社商品ラインアップですが、
そんな価値をもつ商品をめざして、ひとつひとつ丁寧に開発しております。

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株式会社モリ・エンタープライズ

代表 森洋一

2013.01.04

Keep your eyes on the stars,
and your feet on the ground.~新年のご挨拶


新年明けましておめでとうございます。
(株)モリ・エンタープライズ代表の森です。

いよいよ新しい年が幕を明けました。
今年は、前年以上にアグレッシブにビジネスのフィールドを広げてまいる所存です。
新商品の開発、各種展示会への出展、自社ECサイトのオープン、
営業所の新設、生産性向上のための設備投資などを予定しております。
弊社にとって新しい分野へのチャレンジも含め、昨年来計画してきたことを
実らせる好機到来に、遠足前夜の子供のようにワクワクしている次第です。

新しいことを計画したり始めたりすることは、
経営者としても、働く社員にとっても、本当に胸躍ることです。
しかし、新しいことを始めるより、もっと大切で努力が必要なことがあります。
それは、既存の業務を磨き上げ、さらにクオリティアップし、
既存の取引先さまとの関係をより濃密にしていくことだと思います。
商品の品質や社員のマンパワー、そして企業としてのホスピタリティを今一度見つめ直し、
至らぬ点はしっかりと改革し、良いところはさらに強化してゆくことで、
取引先さまにとって最も信頼のできる企業のひとつとして認知していただくことにあります。
豊饒な土地だからこそ、緑は芽吹き、花を咲かせます。
地盤が堅牢でなければ、立派な建造物は建ちません。
足を地にしっかりとつけ、しかし視線はつねに進むべき方向を見つめて、
着実に一歩一歩、時には大胆にジャンプして、前へ前へと進んでゆく。
そんな姿勢を大切にする一年にしたいと考えております。

皆様にとりましてさらに飛躍の年になりますように。
本年も、株式会社モリ・エンタープライズをどうぞよろしくお願い致します。


株式会社モリ・エンタープライズ
代表 森 洋一