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HOW TO SELL A 100 YEN COLA FOR 1000 YEN
2013.04.08

HOW TO SELL A 100 YEN COLA FOR 1000 YEN


こんにちは。
(株)モリ・エンタープライズ代表の森です。

弊社のように商品の卸・小売販売を主業務とする企業にとって、
どのような商品をどのような価格で売るべきか、ということは、
当然ながら、経営上最も重要なテーマのひとつだと思います。
今回のブログは、そんな、商品と価格にまつわるお話です。

コカコーラという商品は、皆さま、もちろんよくご存知ですね。
1本100円とか120円でどこででも買える商品です。
ディスカウントストアなどでは、それこそ1本あたり
50円とか60円で箱売りしていますよね。
値引きして売っている典型的な商品と言えるでしょう。
さて、その同じコーラを1000円で売ってお客さまを満足させる方法がある、
と言ったら驚かれるでしょうか。
何かスペシャルなコーラなんでしょ?
いえいえ、中身はその辺で売ってるコーラとまったく同じものです。
もしかして、オレオレ詐欺ならぬコラコラ詐欺ですかぁ?(笑)

どういうことかといいますと、一言で答えるなら、
『プロダクトセリング(製品を売る)』ではなく、
『バリューセリング(価値を売る)』をする、ということなのです。

「リッツ・カールトン」という超高級ホテルがありますね。
ここを訪れたある客が、ルームサービスに電話してコーラを頼みました。
「15分お待ちください」と言われ、しばし待っていると、
最適な温度に冷やされ、ライムと氷がついたこの上なく美味しい状態で、
シルバーの盆に載ったコーラがグラスで運ばれてきました。
それは、至福の一杯だったそうです。そして、値段は1035円。
「この美味しさなら、1035円は安い」とその人は思ったそうです。
同じように満足している顧客も多いことだろう、とも・・・

ディスカウントストアで売っているのは、
<コーラという液体そのもの>です。つまり、プロダクト(製品)。
同じモノがどこでも売っているので、客は値引きを求め、
売り手は他社と価格で競争せざるを得ない。こうした価格勝負の戦略は、
一部の大企業をのぞき、ほとんどの企業に明るい未来をもたらしません。
一方、リッツ・カールトンが売っているのは、
<心地よい環境で最高に美味しいコーラが飲めるという体験>です。これが、バリュー(価値)。
他では得られない体験なので、価格競争とは無縁の世界です。
そのかわり、とことんまでサービス向上をはかります。
なるほど、コーラという液体そのものではなく、
サービスという目に見えない価値を売っているわけですね。
つまり、同じ中身でも、そこに工夫を凝らし、サービスの質を高めれば、
価格競争に陥らずとも、顧客を満足させることができる。
他社より競争優位に立つためには、単に<価格を下げる>のではなく、
提供する商品の<価値を上げる>ことで勝負すべきだ、というお話なのです。
これはもちろんコーラに限らず、あらゆる商材に応用できる考え方なので、
皆さまのビジネスにも、なにかヒントになる部分があるのではないでしょうか。

・・・などと、わかったように書いておりますが、
この話は全部、最近読んだ本の受け売りです。(笑)
その本のタイトルはズバリ、『100円のコーラを1000円で売る方法』。
少し前に出版された、マーケティング戦略の入門書です。
ストーリー仕立てになっていて、ある企業の新人商品プランナーの主人公と
ベテランマーケッターが、さまざまなマーケティング理論を検証・駆使しながら
競合会社とシェア争いでしのぎを削っていく、という内容です。
マーケ関係の本は好きでよく読んでいますが、この本は理論をわかり易く噛み砕いて
ストーリーに組み込んでいて、単純に物語として読んでも面白いかと思います。
本屋さんで平積みされていたので、けっこう読まれているのかもしれません。
マーケティングやブランド戦略にご興味のある方は、ぜひご一読をお奨め致します。
ちなみに、続編で『100円のコーラを1000円で売る方法2』も出版されています。

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さて、弊社の主力商品は、葬儀返礼品です。
ラインアップのほとんどが、自社で企画し、食品・飲料メーカーと
コラボして開発した、いわばオンリー・ワン商品です。
メーカーから仕入れた製品、たとえば緑茶やコーヒーなどもそのまま提供するのではなく、
つねにひと手間加え、他の製品と組み合わせてリプロダクトしたり、
ギフトとして美しくパッケージングすることで、新たな価値を創出しています。

贈り手にとっては、故人への想いと会葬者への感謝の意を込めるにふさわしい商品であること。
貰い手にとっては、故人や贈り手に想いを馳せ、上質な時間を楽しめる商品であること。
そして、ご活用いただいている取引先さまにとっては、企業のサービスの質を高め、
顧客満足度を向上し、競合他社との差別化の一助となる商品であること。

まだまだ限られた数の弊社商品ラインアップですが、
そんな価値をもつ商品をめざして、ひとつひとつ丁寧に開発しております。

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株式会社モリ・エンタープライズ

代表 森洋一

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