「山女と桜鱒」
2014.07.07
「山女と桜鱒」
今回ブログを担当いたします
商品管理部の天野です。
モリエンタープライズの一員となり1年が経過しました。
自分なりに試行錯誤を繰り返し前進しております。
さて、気温も高くなり趣味の渓流釣りがシーズンインとなりました。
タイトルの「山女と桜鱒」みなさんはご存知ですか?
サケ科の淡水魚で渓流の女王、山女と桜鱒は同一種で生態系は正式には解明されていません。
ちなみに山女の学問的名称は、ヤマメ系サクラマスだそうです。
ヤマメの幼魚期間は、河川の上流部で縄張り争いをし摂餌活動を繰り返すうちに
次第に強弱がはっきりし勝者、敗者で歩む道が分かれます。
幼魚期を経過したヤマメは次の3群に分類されます。
通称 形態 成魚 繁殖期 産卵数(メス)
ヤマメ 河川残留型 20~30cm 2回(年1回) 30~ 600 個
サクラマス 降海型 40~70cm 1回 1000~5000個
サクラマス 湖沼型(北海道) 40~70cm 1回 1000~5000個
(ヤマメ 河川残留型)
(サクラマス 降海型・湖沼型)
幼魚期の勝者、ヤマメはそのまま河川に留まり、2回目の繁殖期を終えると一生を終えます。
幼魚期の敗者、後のサクラマスは海や湖に場所を移します。危険に晒され命を落とす事も多いなか
自然界の生物の最大の目的(使命)は種の存続、個の遺伝子を後世に残す事です。
個体が大きく強い者ほど繁殖活動が有利に行えます。
だと思っていました・・・
しかし、繁殖活動はヤマメとサクラマスが交わったりもしているため
使命を全うするために、あえて厳しい環境に身を置き己を成長させる事、
たくましく成長を遂げた個体は1年後、故郷の河川を遡上し繁殖を行います。
河川残留型と異なり1回の繁殖で一生を終えます。
争いに負ければ個の遺伝子を残すことは出来ません。
最終的にどちらの一生に軍配が上がるかは判断し兼ねますが
ヤマメ系サクラマスの生態系には、とても興味深いものがあります。
進化を遂げる事は、仕事をする上でも私生活でも大切だと思います。