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「ハドソン川の奇跡」
2016.10.27

「ハドソン川の奇跡」


こんにちは。今回ブログを担当させていただきます、冠婚部の杉山です。
先日、娘に誘われて久しぶりに映画を見に行ってきました。

Photo

http://wwws.warnerbros.co.jp/hudson-kiseki/

この邦題にもなっている「ハドソン川の奇跡」と呼ばれる航空機事故のことは、私も過去にテレビのニュースで観た記憶があり、乗客全員が奇跡的に助かった事件として、世界的に有名な話になっていたと思います。但し、事故の事は知っていても英雄と称賛された機長が事故調査委員会で判断を誤ったとされていたことは、この映画に接するまでは知りませんでしたが…。

この映画は事実に基づいて忠実に事故の様子を伝えています。 着水時の様子などはCGでしょうが実際と見間違うほどリアリティ。そして機内に水が入ってきた様子、CAの緊張した声。
事前にTVで特集をやっていたのですが飛行機が着水する場合、その入射角度が問題で、深すぎると真っ二つに水の中へ、翼がちょっとでも水面にぶつかると大破。高速で飛んでいる場合、水面はコンクリートに近い状態になる。丁度いい入射角が11度だそうで、非常に難しい技術です。 それをうまく着水させた機長はまさに奇跡の操縦と言えるでしょう。
さらにイーストウッドはリアイティを出す為に実際に事故にあたった刑事など何人かを出演依頼して参加しています。例えば真っ先に救助に向かったフェリーのロンバルディ船長は実は本人だ。機長の制服や、人々の服などもその時のを再現しているそうです。
とここまで事故の様子を書きましたが、実際の映画は事故後から始まります。つまり、それだけ事故調査委員会と機長・副機長との葛藤が最初から絡んでくるわけです。この作品のテーマを最初から前面に押し出した、たくみな手法と言えましょう。

トム・ハンクスの演技は非常に控え目です。大げさなところがまったくなく、それが非常時の沈着さや、事故調査委員会から不当な疑いを掛けられたときの的確な対処を説得的に表現することにつながっていると思いました。同じことは副機長役のアーロン・エッカートにも言えます。
飛行機の着水や、その後の救助活動もそうですね。いたずらに大げさにせず、淡々と事実に即して描いています。それがかえって、作品の説得性を高めているのだと思います。
久しぶりに 良い映画を見たなぁと思える作品でした。

余談ですが、この間テレビで この飛行機に実際に乗っていた2人の日本人が紹介されて話されていたのですが、この時の「荷物」について、「時間はかかりましたが、クリーニングやしっかり個別包装されてすべて戻ってきました」と答えられていたのには、本当に驚きました。
事故の時の機長、副機長、CA、ハドソン川に着水した航空機を見つけて救助に向かったフェリーの船長や、ニューヨーク市警のスキューバ空海救助チームに所属する方々。そのほか、救助隊やボランティアの人々など、全員がその時にするべきことを即時の判断でそれぞれの仕事をプロフェッショナルにやりとげているところにアメリカ社会への、そして、人々の持つ善意への希望が描き出されていると思います。

私も自分の仕事には責任を持ってこれからも頑張っていこうと思います。
こんな映画に誘ってくれた娘に本当に感謝です‼